メディカルフィットネス事例紹介インタビューInterview
Interviewインタビュー
新庄整形外科医院
新庄整形外科医院
新庄信英 先生
─スポーツクラブ「リフレ」という、メディカルフィットネスを開設しようと思われたきっかけを教えて頂けますか?
整形外科疾患で医院に来られる方は、だいたい膝の痛みや腰痛が多いんですよね。 膝の痛みがあると、歩けない、走れない。腰痛もそうですね、動けない。そうすると運動不足になって筋力の低下が起き、メタボになったり、ロコモティブシンドロームになったりします。そういった疾病予防のために筋肉を鍛えるような運動施設が必要だろうということでメディカルフィットネスに興味を持ちました。
─実際開設されて、先生のお考えに合致する利用者は多くいらっしゃいましたか?
そうですね、もう病院に来る方のほとんどはそれに合致しますね。
─病院に来る方の大半はリフレでトレーニングされるのですか?
かなりの高齢者の場合は、やはり通常リハビリテーションや医学的な病院でのリハビリが必要ですけれども、一方で非常にまだ疾患の軽い方はメディカルフィットネスのスポーツクラブで指導して、我々医師が医学的に管理しながら運動して頂くという方法でメディカルフィットネスを利用してもらうというのが私の基本的な考えです。こういった理由でメディカルフィットネスを開設したということですね。
要するにメディカルフィットネスは中高年をはじめとした一般的な人の受け皿として機能させたいということです。超高齢者になるとちょっと難しいですが。
─利用者からのフィードバックをお聞かせ頂けますか?
痛みも軽減するし、血液検査の内容も改善し著明な方は体重が減少していくということで、やはり効果は確実に出ますよね。そうなると、病院とも連携している、ちょっと毛色の変わった今までにない運動施設として口コミ、耳コミで広がっていくんです。
比較的疾患の軽い方へ紹介してもらえるような、信頼を得たスポーツクラブとして、口コミ耳コミで広がっているようですね。
─開設されて現在の先生のお気持ちはいかがですか?
ただお医者さんが運動しなさいと言うよりも、実際にそういう場を提供できるということが大事ですよね。ただ「ウォーキングしなさい」とか、そういう言葉での指導よりも、「ここに行ってこうしましょうよ」と紹介できる場を提供する、ということを実践・実現した意義は大きいでしょうね。
疾病のリスクがある方に医学的に安全に運動できる場を与えて、実際に運動してもらう。そういう場所ですね。
継続も大事ですし、楽しみも大事ですし、そういうスポーツ施設を作ったっていうことの意義は大きいんじゃないかなと思いますね。
─日本でメディカルフィットネス施設は続々と増えていますが、どんな方におすすめしますか?
運動療法を積極的に取り入れたい、運動継続させたい、メタボ・ロコモを改善させたいという興味のあるお医者さんにおすすめしたいですね。要するに運動に理解があって、興味のある先生ですね。
─やはり施設を継続するには、ある程度採算分岐まではもっていきたいと皆様おっしゃいますが、収支的に先生が工夫されたこと、経営者に対するアドバイスを頂けますか?
医療法42条施設、つまり医療法人が附帯業務として行う施設、という範囲がありますよね。
この範囲内に収めようとすると、病院の隣に作らなきゃいけないとか、色々法的な制約があります。僕は楽しみながら運動してもらおうと思い、当初からプールやサウナ、温浴施設が欲しかったのですが、クリニックでは医療保険だけ、患者さんだけで賄おうとするとどうしても経営的に成り立たない。そこで、スポーツクラブを主体として、一般のお客様を呼び込み、さらに医療の補助として、患者さんも利用してもらって採算を合わせるという方法をとりました。
要するに、一部の患者さんだけじゃなく、広い地域にある一般の人を取り込みながら、色々な疾病予防という大きな網をかけて来てもらう、という事をしないと採算が合わない。
スポーツクラブにメディカルっていう要素を加えるとプラスアルファになって、疾病予防とリハビリ目的、両方に合致した施設になる。そうすれば経営的に運営がスムーズになる、っていうことだと思いますね。